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国内学校別大会

クラス生徒別出場者決定トーナメントで、見事勝ち抜き、代表となったワニノコ。ヒノアラシ。チコリータ。

ライチュウとタツベイを加え、国内学校別大会への出場権を手に入れるのだった。


 出場者が決定してから、三日がたった。

明後日から、国内学校別大会ということで、ワニノコは明日の準備をしていたのである。

国内学校別大会は、セントタウンから遠く南に行ったところで開催されるため、ワニノコたちは遠征の準備をしないといけないのだ。

会場まではフェリーで行くことになっている。

そんな中。明日の準備が整ったワニノコは、いつもの町外れの草原に来ていた。

もちろん、練習をするためである。

「ふぅ。少し休憩するか」

 長い間練習をしていたワニノコは草原にある岩に寄りかかり、休憩をした。

そんな時。草原に誰かがやってきた。

「やあ、ワニノコ」

「ライチュウさん」

 そう。来たのは代表の一人であるライチュウだった。

「どうしたんですか? こんなところに」

「この草原はぼくには思い入れがあるんだよ。その思いに浸ろうと思ってね。こいつのためにも」

 ライチュウはそう言うと、ボールを取り出し、ピカチュウを出した。

「思い入れ?」

「そうさ。このピカチュウはここで怪我をしていてね。それをぼくが助けたんだ。それからピカチュウはぼくになついてね。それで捕まえたのさ」

「でも、草原にピカチュウがいるなんて珍しくないですか?」

「多分、森から逃げてきたんだろう。怪我は誰かに攻撃をされたんだろうからね。それで、ぼくとピカチュウが出会った場所に今日来たのさ」

「そうだったんですか」

「ところで、ワニノコはなんでこんな所にいるんだ?」

「俺はここでいつもバトルの練習をしてるので練習のために」

「そうだったのか。ワニノコの強さの秘密はこの草原か」

「はい。いつもここでヒノアラシと練習をしてます」

「そうか。だが、ほどほどにしておけよ。あまり練習させすぎると、明後日にも疲労が残ってしまうからな」

「はい」

「それじゃ。ぼくはもう少し奥に行くから」

「はい。さようなら」

 次の日

ワニノコたちは、セントタウンにあるセント港に集合をした。

「よし。五人集まったな」

 そう言ったのは、教頭であるユンゲラーだった。

「国内学校別大会には私がつく。私の指示に慕うように」

「はい」

「それでは出発だ」

 こうして、ワニノコたちは船に乗り込んだ。

それから三十分後。ワニノコとヒノアラシとチコリータは船内を見て回っていた。

「もう、全部見ちゃったね」

 ヒノアラシが言った。

「そうだな。そんなに大きな船じゃないからすぐに見回っちゃったな」

「そうね。これからどうする?」

「そうだな。特にすることないし、甲板に行くか」

「え! 甲板に行くの?」

「なんだよ、ヒノアラシ。嫌なのかよ?」

「そ、そりゃ、海を目の前で見るのは恐くてしょうがないもん」

「ヒノアラシはほのおタイプだものね」

「大丈夫だって。もしもの時は俺が助けてやるからさ」

 ワニノコはそう言い、ヒノアラシを無理やり甲板に連れて行った。

「わあ! きれい!」

 甲板に出たときの景色を見てチコリータはそう言った。

「そうだな。ヒノアラシも見ろよ。きれいだぜ」

「きれいでも恐いもん……」

「たく。相変わらず臆病だな」

 ワニノコたちは甲板の奥に出て、その美しい景色を見ていた。

「あの。すいません」

「はい?」

 景色を見ていたワニノコに誰かが話しかけてきた。後ろを振り返ってみると、そこにはキルリアがいた。

「あの、この辺にバクフーンを持ってるアチャモを見ませんでしたか? 名前は焔っていうんですけど」

「バクフーンをつれたアチャモ? いや、見てないですけど。チコリータは見た?」

「いいえ。見てないわ」

「そうですか。ありがとうございます」

 そのキルリアはそう言って、その場を後にした。

「お! こんな所にいたのか! ミキ」

 キルリアがその場を去った時。甲板に入ってきた一人のアチャモがキルリアにそう言った。

「どこ言ってたの焔? 探してたのよ」

「ごめん、ミキ。ちょっと、いろいろあってさ」

「もう。さあ、早く行くわよ」

「ああ」

 そう言って、その二人はその場から去っていった。

それから数時間後。

フェリーは、国内学校別大会が行われる地”ワックシティ”にやってきた。

「すげえ!」

 ワックシティの地に降り立ったワニノコは、街にある巨大ビルを見てそう言った。

「ワニノコ。感心していないで行くぞ」

 それを見ていた、タツベイが言った。

「あ、はい」

 こうして、ワニノコたちは港から街の中心部へとやってきた。

街の中心部は、人が大勢でとてもにぎわっていた。

シルフシティ以来のこの人の大勢さに驚かされたワニノコたちだった。

街を歩くこと数十分。ワニノコたちはホテルに入り、フロントで部屋割りがきめられた。

部屋割りは、五年生。つまり、ワニノコ。ヒノアラシ。チコリータで一部屋。六年生のライチュウとタツベイで一部屋という部屋わりになった。

ユンゲラーは後から来る校長と同じ部屋になるという。

 荷物を持って、ワニノコたちは割り当てられた部屋に入った。

「ここか。結構、広いな」

「そうだね」

「でも、三人で入ると少し狭いかもね」

「気にすんなよ、チコリータ」

 この日の夜。ライチュウとタツベイを含むワニノコたちはユンゲラーの部屋へと来ていた。そこには校長のフーディンの姿もあった。

「いよいよ明日だ。それに伴い、国内学校別大会のルールを教えよう」

「ルール? 五対五じゃないんですか?」

 フーディンの言葉を聞いたワニノコはそう聞き返した。

「そうだ。大会は三対三のチームバトル。二勝したほうが勝ちというルールだ。よって、一試合に付き、二人の欠員が出ることになる」

「じゃあ、その二人はホテルで待機ですか?」

 チコリータが言った。

「いや。その二人も会場へ来てバトルを見てもらう。なにかあったときは、欠員のどちらかがアシストをすることになる。次に、勝ち負け後のルールを説明しよう。
試合形式はトーナメント制だが、最初はリーグ戦で行われる。Aブロック。Bブロック。Cブロック。Dブロック。Eブロック。Fブロックの六ブロックに別れる。各ブロックの優勝者が、決勝トーナメントへとこまを進めることになる。これでわかったかな?」

「とりあえず最初はリーグ戦。リーグ戦で優勝したらトーナメント制ということぐらいはわかりました。な? ライチュウ」

「うん」

「俺も大丈夫だ。二人も大丈夫だよな」

「ええ」

「うん」

「なら今日はここで終了としよう。これだけ知っていれば差し支えはない。リーグ表などは明日配布される」

「わかりました」

「それでは諸君は部屋に戻りたまえ」

 こうして、国内学校別大会の簡単なルールを知ったワニノコたち。

いよいよ、国内学校別大会の幕が開けるのである。

第六話終了第七話に続く・・・

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