ベスト八入りを果たしたワニノコたちのセント学校。次の対戦相手であるダースト学校という名の学校であった。
ベスト四入りのための試合がある日の朝のホテルでセント学校の関係者は校長の部屋へと来ていた。
「今日の出場者だが……」
全員が校長の部屋に集まると、校長のフーディンはそう話しを切り出した。
「今日は、六年生の二人に出場してもらいたいと思う」
「何故ですか?」
ワニノコがそう聞いた。
「ヒノアラシ君とチコリータ君は昨日戦った。だから、今日の出場者は、ワニノコ君。ライチュウ君。タツベイ君となるわけだ。言っては悪いが、私はこの試合が最後になると思っている。だから、この試合に六年であるこの二人を出場させたいのだ」
「この試合が最後になるって……」
「ダースト学校というのは、昨年、二位になった学校だ。要するに相当の実力者たちが集う学校なんだ」
そう説明をしたのはタツベイだった。
「そうだったのか……。じゃあ、今日の試合は先輩方にがんばっていただかないと」
「うん。がんばるよ。な、タツベイ」
「ああ」
「よし、決まりだ。ヒノアラシ君とチコリータ君に異論はあるか?」
「ありません」
「僕も」
「よし。では、ライチュウ君とタツベイ君はがんばってくれたまえ」
ワニノコたちは、昨日と同じ会場へとやってきた。そこには昨日と同じくらいの観客がいた。
「両学校はフィールド上へ上がってください」
審判がそう言ったため、ワニノコたちはフィールド上へと上がった。
そして、相手のダースト学校の選手達も上がってきた。
「ケケケ、お前達も代表者だったのか」
「お前はあのときの!」
「ケケケ、そうさ。俺がお前達を閉じ込めたゲンガー様だぜ」
「何を話しているんですか。あいさつをしますよ」
ワニノコとゲンガーが話していると審判があいさつをするように言った。
ワニノコたちはあいさつをし、フィールドから出場者以外は降りていった。
「あいつは本当に爆破する気なのかしら?」
フィールドを降りてから、チコリータがそうつぶやいた。
「ああ、絶対する。奴自身がそう言っていたんだからな。こうなれば、奴らが何かをする時になったら阻止してやるぜ」
「ええそれがいいわね」
一方、フィールド上には、セント学校の一番手であるタツベイが立っていた。
相手のダースト学校の一番手は、ジュペッタだった。
「それではこれより、試合を始めます。両者とも準備はいいですね。それでは試合開始!」
「行け! ハクリュウとサナギラス!」
「行ってきなよ! カゲボウズとヨマワル!」
タツベイは、ハクリュウとサナギラス。ジュペッタはカゲボウズとヨマワルを出してきた。
「ハクリュウ! れいとうビーム! サナギラス! かみくだくだ!」
「カゲボウズ! シャドーボールだよ!」
ハクリュウとサナギラスのわざはヨマワルに当たった。かみくだくはこうかはばつぐんだったため、ヨマワルは大ダメージを受けた。
カゲボウズは、ヨマワルにかみついていたサナギラスに向けて発射され、サナギラスはダメージを受けた。
「へん! それだけかよ! サナギラス! もういっぺんやってやれ! ハクリュウはカゲボウズに十万ボルトだ!」
サナギラスは再度ヨマワルにかみついた。その攻撃によりヨマワルは戦闘不能になると予想されていた。だが、その予想は覆させられた。ヨマワルは、きあいのはちまきを持っていたのだ。
一方のハクリュウの十万ボルトは普通にカゲボウズに当たった。
「たいしたことないな。そのヨマワルのきあいのはちまきには驚かされたけどな」
「あたいをなめてもらっちゃあ困るよ! ヨマワル! いたみわけだよ! カゲボウズはサイコキネシスでもおみまいしてやりな!」
ヨマワルは、その弱った体力でサナギラスにいたみわけをした。これにより、サナギラスのダメージは半分まで減り、ヨマワルの体力は半分まで回復した。
さらに、そのサナギラスにサイコキネシスのダメージを与えた。
「なに!? ちっ、ハクリュウ! かえんほうしゃ! サナギラスはかみくだくだ!」
ハクリュウのかえんほうしゃとサナギラスのかみくだくはカゲボウズに向かって攻撃された。
カゲボウズはそれらのわざをかわすことなく、ダメージを受けた。
「もう一発だ!」
タツベイはもう一度攻撃をするように指示を出し、カゲボウズも相当のダメージを受けた。
「どうした! かかってこないのか! かかってこないなら止めをさしてやるぜ! ハクリュウ! かえんほうしゃだ!」
ハクリュウのかえんほうしゃはカゲボウズに向かって放たれた。
「あんたもばかだねぇ。カゲボウズ! みちづれ!」
「みちづれだと!?」
ハクリュウのかえんほうしゃはカゲボウズに当たった。そして、カゲボウズは戦闘不能となった。
だが、ここでみちづれの効果が発動された。カゲボウズが戦闘不能となったことにより、ハクリュウも戦闘不能となってしまったのだ。
「くっ。ハクリュウ戻れ!」
「戻りな! カゲボウズ」
両者は戦闘不能となったポケモンをボールに戻した。
「なんて卑怯な……」
「卑怯だって? ゴーストタイプの力をあたいは引き出してやっているだけだと思うがね。ゴーストタイプには自らが倒れることにより相手に何かしらのものを与えるわざが複数あるのさ。それをうまく利用しただけじゃないか」
「……」
「どうやら、反論の余地なしなようだね。さあ、バトルへと行くか。ヨマワル! おにびだよ!」
「サナギラス! かわせ!」
「おにびをサイコキネシスで操ってサナギラスに当てちまいな!」
ヨマワルのおにびはサナギラスによってかわされた。だが、その後のサイコキネシスによりおにびは自由に操られるようになったため、サナギラスにおにびは当たる結果となった。
「そのままシャドーボールだよ!」
「サナギラス! かわしながらどくどくだ!」
サナギラスはシャドーボールをかわし、どくどくをヨマワルに当て、どく状態にした。
「どく状態か……。やっかいだね」
「サナギラス! かみくだくだ!」
サナギラスは間髪をいれずヨマワルにかみくだくで攻撃をした。
「いたみわけだよ!」
ヨマワルはそのかみくだくを受けたことにより再度、ひんし状態に近くなった。だが、いたみわけにより少しながら回復した。
だが、どく状態によりダメージをどんどん奪われていった。また、それはサナギラスも同じだった。
「やけど状態が回復していないとは災難だねぇ。ヨマワル! スキルスワップだよ!」
「しまった!」
ヨマワルはスキルスワップで、サナギラスの特性であるだっぴを手に入れた。
すると、ヨマワルはすぐにどく状態が回復した。
「やったねぇ、ヨマワル。さあ、止めをさしちまいな! シャドーボールだよ!」
「サナギラス! じしんだ!」
「! しまった!」
サナギラスは一気にじしんを起こした。特性ふゆうを失ったヨマワルはじしんのダメージを受けた。
一方のシャドーボールもサナギラスにダメージを与えた。
両方のわざを受けた、二匹のポケモン。そのわざにより先に倒れたのはヨマワルだった。
「ヨマワル戦闘不……!」
ヨマワルは倒れた。だが、それからすぐサナギラスも倒れてしまった。
「ヨマワル・サナギラス戦闘不能。ですが、先に倒れたヨマワルなので、勝者はセント学校!」
これで、セント学校の一勝が決まった。
タツベイがフィールド上から戻ってきたときにワニノコは言った。
「最後にヨマワルは絶対みちづれを使いましたよね……」
「ああ。絶対に使ったと思う。サナギラスはあのシャドーボール程度では倒れるはずはなかったんだからな」
「勝利にかける執念ですね……」
「それはどうかな?」
ワニノコとタツベイが話しているとヒノアラシが言ってきた。
「ゲンガーの目的は会場の爆破。できる限り、敵となるポケモンを減らしたいっていうのが理由なんじゃないかな?」
「さすがにそれは考えすぎさ」
「そうかな……」
かくして、第一戦はセント学校の勝利となった。次は第二戦目だ。
第十二話終了第十三話に続く・・・
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