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ベスト十六初試合 −後編−

ベスト十六に入ってからの初試合の初戦。チコリータはフシギバナを最初にやられてしまうが、エアームドの逃げ切りによりなんとか勝利することができた。


「それではこれより、第二試合を開始します」

 第一戦の出場者がフィールドから降り、第二戦の出場者がフィールドに上がった時審判がそういった。

第二戦目の出場者は、セント学校はヒノアラシ。相手の電翼学校は、ライチュウだった

「俺は、真架っていうんだ。よろしく」

「僕はヒノアラシ。よろしく」

 そう二人はあいさつを交わした。

そして、二人は立場へと戻り、バトルの準備に入った。

「それでは試合を開始します。試合開始!」

「がんばってよ! リザードンとダグトリオ!」

「行け! ライとライチ!」

 ヒノアラシはリザードンとダグトリオ。真架は、ライという名前のライチュウとライチという名前のライチュウを出してきた。

「リザードン! かえんほうしゃ! ダグトリオ! じしん!」

「ライ! フラッシュ! ライチ! スピードスター! ジャンプしながらだ!」

 リザードンはかえんほうしゃを放った。しかし、ライによるフラッシュで目がふさがれてしまったため、思わぬ方向にかえんほうしゃは飛んでいってしまい、結局当たらなかった。

ダグトリオのじしんは、ライとライチのしっぽを使ったジャンプにより、かわされてしまい、その空中にいるときに、ライチはスピードスターを放ってきた。

「じしんが当たらないならヘドロばくだんだ! リザードンはもう一度かえんほうしゃ!」

「ライはでんこうせっか! ライチは十万ボルトだ!」

 ダグトリオのヘドロばくだんは、ライに飛んでいったが、でんこうせっかによりかわされた。そして、でんこうせっかはダグトリオに当たった。だが、あまりきいていなかった。

リザードンのかえんほうしゃは、十万ボルトとぶつかり合い、爆風が起こった。そのため、あたりは黒い煙で覆われた。

「(あのライチュウのでんこうせっか……。あんまりきかなかったみたいだ。どうやら、レベルがそれほど高くないみたい……)」

 ヒノアラシはその黒い煙が待っている中でそう考えていた。その黒い煙が晴れると、ヒノアラシは衝撃の光景を目にした。

「リザードン!?」

 そう。煙が晴れるとそこにはリザードンの倒れている姿があった。でんげきでビリビリしている。

「どうだい? ライのでんきショックは?」

「でんきショックだって? でも、それじゃあ、こんなにダメージは……」

「でんきショックだからってあまく見ちゃダメだ。ちりも積もれば山となるのさ」

「くっ、リザードン戻って」

「さあ行くぞ! ライはでんこうせっか! ライチはスピードスターだ!」

「ダグトリオ! あなをほるでかわすんだ!」

 真架の手持ちである二匹は、一気にダグトリオに攻撃をしてきた。だが、ダグトリオはあなをほり二つのわざをかわした。

「ライ! 中に入ってたいあたりだ!」

 だが、でんこうせっかであなの近くに来ていたライはそのあなの中に入った。そして、たいあたりをした。

「無駄さ! ダグトリオ! ライチュウをあなから出してあげるんだ!」

 ヒノアラシがそう大声で言うと、ライがあなから思いっきり出てきた。

そして、地上にたたきつけらると、戦闘不能になっていた。

「なんだって!? 一体なにが……」

「あなをほるでほったあなに相手が入るのは予想ができるんだよ。ダグトリオにその場合の訓練はしてあるんだ」

「戻れ! ライ!」

 真架はライを戻しながらヒノアラシの話を聞き続けた。

「あなの中は狭い。そして、逃げ場がないんだ。まずきりさくで攻撃をして、僕の指示後にははかいこうせんで敵をあなから追い出すのさ」

「なかなか考えているね。でも、俺は負けないぜ! ライチ! スピードスターだ!」

 ライチはあなに近づき、そこからスピードスターを放った。

「ダグトリオ! あなから脱出だ!」

 ダグトリオは横にあなをほり、スピードスターをかわし、別のあなから上空へと出てきた。

「じしんだ! ダグトリオ!」

「ライチ! ひかりのかべを下にひくんだ!」

 ライチはひかりのかべを横にして出した。そして、その上にライチは乗りじしんをかわした。

「スピードスター!」

「ダグトリオ! あなをほるでかわすんだ!」

 ライチのスピードスターが当たる前にダグトリオはあなをほりスピードスターをかわした。

「くっ。空中にいられちゃ、ダグトリオはほとんど攻撃ができない……。かといって、あなの中にずっといるわけにはいかないし……」

「ライチ。そこでじっとダグトリオが出てくるのを待つんだ」

 それから数分間。何の変化もなく試合がすぎていった。

「変だな」

 その数分間の間に、ライチュウは言った。

「なにがですか? 先輩?」

「いや、ぼくもライチュウだからわかるんだけど、あなの中に入って、でんこうせっかとかメガトンパンチとかすればいいのにそれをしないということが変なのさ。このチャンスを生かさない手はないのにね」

「そう言われてみれば確かに」

「威力よ」

 ワニノコとライチュウがそう話しているとチコリータが言った。

「あのライチとかいうライチュウのわざは、普通のわざより威力が大きいように見えるわ。本来、私たちが覚えられるわざは四つまで。
四つまでがわざの威力を最大限に引き出せる数とされているからそう考えられているわ。でも、四つではなにかと不十分。だから、私たちは五個や六個とわざを覚えさせているけど、本来のわざの威力は見込めないの」

「つまり、あのライチュウは、わざを四つしか覚えていないということか」

「そう言うことになります。今のところ、十万ボルト。ひかりのかべ。スピードスターを覚えてることがわかっています」

 チコリータがそう説明した時、ヒノアラシのダグトリオが地上へと戻ってきて、試合が再開された。

「ヘドロばくだんだ!」

「十万ボルトでヘドロばくだんを弾き飛ばせ!」

 ライチは十万ボルトをヘドロばくだんに向けて発射した。そして、真架の予定通り、ヘドロばくだんは勢いを失い十万ボルトとぶつかった場所で落ちた。

「トライアタック!」

 その時。ダグトリオのトライアタックがひかりのかべにぶつかった。すると、ひかりのかべはきえてしまった。

「なに!?」

「今だ! じしん!」

「ライチ! かわすんだ!」

 真架のその指示は無駄に終わった。ひかりのかべが急に消えてしまったことで、予想もしていない形で地上に戻ってしまった。

地上に降りたとき、じしんの予兆で少しゆれていたため、少量ながらもダメージを受けている中での急な回避はできなかったのだ。

そして、ライチは体力が付き、戦闘不能となってしまった。

「ライチュウ戦闘不能! よって、セント学校の勝ち! 」

「やったあ!」

 こうして、ベスト十六の初試合はセント学校の二連勝で、この日の試合は終わった。

この試合を勝ち抜いたことで、セント学校はベスト八となったのである。

「まさかここまで来るとは思いもしなかったよ」

 その日の夜のホテルで、ヒノアラシはそう言った。

「俺もだよ。まさか、ベスト八になるなんてな」

「ここまで来たからには絶対優勝しようね」

「ああ。ところで、明日の相手はどこなんだ?」

「えっと、明日はダースト学校ね」

 チコリータはワニノコにそう言い返した。

「ダースト学校? なんか、黒いイメージがあるんだけど……」

「私もなんとなく……。まあ、イメージだからそれが本当になるとは限らないけどね」

 こうして、この日は終わった。明日は、ベスト四をかけた試合に臨む……。

第十一話終了第十二話に続く・・・

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