この小説は「ポケモン赤青救助隊」の番外編で「トレンズフェニックス」を数倍楽しむ小説です。
基本的には「ポケモン赤青救助隊」の番外編ですので、「ポケモン赤青救助隊」を先に読むことをお勧めします。
そう、その依頼を受けたことにより僕らは旅を続けることになってしまったのだった。
僕らが救助隊チーム”突風”を結成してから数年がたったころのことだった。
その頃僕らは、フーディンたちのチームFLBよりもランクが高いダイヤモンドランクとなっていた。それにより、僕らに来る依頼はレベルが高い依頼ばかりでそれだけやりがいのある仕事だった。
そんな中で僕らに一通の手紙が送られてきた。依頼ではない手紙のようだったので、ゲイトはそれを読もうとしなかったけど、僕はそれを開き読んでみることにした。
――拝啓 チーム突風の皆様へ。
私は、トレンドと申すものです。かれこれ何年もこちらにいますが、ついに救助隊のお手をかけるような破目にあってしまいました。
つきましては、私を救出していただきたいと思う次第でございます。どうか、哀れな私を救出してくださいませ。
場所は、海の神ある場所の最下層でございます。どうかよろしくお願いいたします
「この手紙はいったいなんなんだろう?」
僕はそれを読んでから少し考えた。海の神というのは、おそらくルギアのことだとは最初から思っていた。ならば、場所はぎんのかいこうであることはすぐにわかった。
けれど、一体、どうして依頼手紙ではなく普通の手紙で来てのかという点。そして、最下層までいけるものとあろうものが、なぜ救助隊の手をわずらわせるようなまねをさせるのかという点がわからなかった。
「お! アラシ! この依頼はなかなかいいぜ!」
ゲイトは依頼書を持ちながら僕に話しかけてきた。でも、僕はその依頼には興味がなかった。
「ねえ、ゲイト。この依頼はどう思う?」
僕はゲイトにその手紙を渡した。ゲイトはそれを読むとそれを僕に返した。
「いたずらじゃないか? 何で、ぎんのかいこう最下層までいける人が救助隊に助けてもらわなきゃいけないのさ」
「そうだけど……。でも、この依頼には何か僕をひきつけているような気がするんだ」
「アラシを? まさかぁ。アラシの人間時代を唯一知っていたサーナイトは、もうそのことを覚えていないんだよ。そしたら、アラシが人間だということを知っている人物はもうここにはいないはずじゃないか」
「別に人間のことだけにひきつけられているわけじゃないよ。でも、何かが僕をひきつけているんだ」
「う〜ん。じゃあ、その依頼をやるだけやってみる?」
「うん」
「じゃあ、その依頼を受けることを決定っと。よし、じゃあ、ぎんのかいこうに行くメンバーを連れて行こう」
「そうだね。じゃあ、誰にしようか……」
このとき僕たちの救助隊には、少数ながら優秀なメンバーがそろっていた。僕とたちとよく行動をともしているサンダースのサース。リザードのリザー。サマヨールのサーマだ。
コイルは、でんじはのどうくつへと戻っていき、ソルもじゅひょうのもりへと戻っていったため、今僕たちの所にはいない。
コイルは自分から志願してきたけど、僕たちよりも力が劣っていることを悟り自らでチームを辞めていった。
ソルは、僕たちと自然災害の原因を探るためにチームに入っていたので、原因がわかって解決した今はチームにいる必要はないということで去っていった。
でも、二人は時々基地までやってきて、仕事の手伝いをしてくれている。そして、このときもソルがたまたま来てくれたので、ぎんのかいこうへは、僕とゲイトとソルで向かうことになった。
ぎんのかいこうへと到着した僕たちはどんどんと階段を下っていった。
途中の敵は強かったけど、僕たちだってだてに救助活動をしていたわけし、ソルが手伝ってくれているおかげで簡単に下ることはできた。
僕らは下りながらこの依頼に関する謎について話し合った。一体どんな目的でこの依頼を出したのかということ。依頼者がどんな人物なのかということ……。
そして、僕らは最下層へとやってきた。
最下層は寒くて静かだった。以前来た時はそうではなかったのだが、ルギアがこの場からいなくなってしまったからであろう。
ゲイトはそこで大声を出した。その声は大きく響き静かだった時のイメージを忘れさせた。すると、奥のほうから一匹のキルリアが出てきた。
「あなたがトレンドさんですか?」
僕がそう聞くとトレンドは小さくうなずき言った。
「私がトレンドです。よく来てくれましたね、チーム突風のアラシさん、ゲイトさん、ソルさん」
「どうして僕たちのことを……」
「あなた達は有名な救助隊さんですからね。まあ、ソルさんは救助隊を脱退したと聞きましたので驚きましたけど」
「ああ、私は抜けたが時々手伝っているのだ」
「そうでしたか……」
「さあ、じゃあ地上に戻ろうか」
ゲイトがそういい救助隊バッジを取り出すとキルリアは首を横に振り言った。
「いえ、まだ地上には戻りません」
「どういうことだ?」
「地上に戻ることぐらい私だけの力ですることができます」
「じゃあなぜ僕たちを……」
「私はあなた方の力を見たいのです。そう、私とバトルしましょう」
「バトル? でも……」
「ためらう必要はありません、アラシさん。私は戦いません。私はこの子に託します」
トレンドはそう言うと、ビリリダマのようなものを取り出し、それを空へと投げた。すると、そこからヘルガーが出てきた。
僕らはそれに唖然としていた。まさか、あんな小さなものからポケモンが出てきたのだ。驚くのに無理はないだろう。
「そんなに驚くことはありませんよ。これが私たちの間では普通なのです。さあ、このこと戦いましょう」
「でも……」
「ためらうことなどない、アラシ。戦いたいというならば戦ったらよかろう」
「ソルがそう言うなら。じゃあ、戦おう! ゲイト! ソル!」
「うん」
「バトル開始ね。先手はどうぞ」
「俺たちをなめるなよ! みずでっぽうをくらえ!」
「えんまく!」
「十まんボルト!」
僕らの攻撃が一気にヘルガーに飛んで行く。
だが、その攻撃はあさっりとかわされた。ヘルガーはジャンプして一気にかえんほうしゃで僕たちを攻撃した。
僕とゲイトは少量のダメージで大丈夫だったけど、ソルはそうはいかなかった。弱点じゃなかったからよかったけど、弱点だったら相当なダメージを受けていただろう。
「ヘルガー! シャドーボール!」
トレンドはヘルガーにそう指示した。すると、ヘルガーはその通りにシャドーボールで攻撃をしてきた。そのシャドーボールは早く、かわすので精一杯だった。
「くらえ! かえんほうしゃ!」
僕はかえんほうしゃでヘルガーを攻撃した。けれども、ダメージを与えるどころかヘルガーを強化させる形になってしまったようだ。
「そんな!」
「ヘルガーのもらいびだ。ほのおタイプのわざは効かないぞ」
「そう言うことは早く言ってよ、ソル! 僕はほのおタイプの攻撃が得意なんだよ!」
「ごめんな。だが、今はそれを言ってる場合じゃない! 次の攻撃が来るぞ!」
ヘルガーはかえんほうしゃをこちらに放ってきていた。アブソルはそれをジャンプでかわし、僕は横に移動してかわした。
そこで僕は気づいたのだけど、さっきからゲイトの姿が見えない。さっきまではいたのに急にいなくなっていた。
「ゲイト……。一体どこに……」
僕はそう思いながらもスピードスターで攻撃。ソルはきりさくで攻撃した。
「ヘルガー! かえんほうしゃ!」
ソルは接近していたからかえんほうしゃをうまくかわすことができなかった。だけど、最低限にダメージをとどめたソルはさすがだと思った。
僕は関心はしていたけど、攻撃の手も緩めなかった。とはいっても、スピードスターで地道に攻撃していただけだった。今思えば、もっと別のことができたんじゃないかと思う。
そして、ヘルガーがソルをアイアンテールで攻撃したときだった。ソルはそれで入り口付近まで一気に吹き飛ばされてしまった。
「ソル!」
そういった、その瞬間。ヘルガーが悲鳴を上げた。僕は前を向いてみると、ヘルガーは上からの水でダメージを受けている。そこから離れてもその水は追いかけてきてヘルガーを攻撃し続けている。
「ヘルガー! 水が飛んでくるほうへとはかいこうせんを放つのよ!」
ヘルガーは言われたままに水の方向へとはかいこうせんを放った。すると、爆破が起こる前に放水が止まり僕の前にゲイトが現れた。
「ゲイト!」
「待たせたな、アラシ。それにソルは大丈夫か?」
「あ、ああ。なんとかな」
「もしかしてずっと上に?」
「そうさ。ずっとチャンスを狙ってたんだ。それよりもどうする? 相手は強いぜ」
「自ら戦うものに、指示するもの。圧倒的に向こうの方が有利だ。この状況を覆すには私たちが唯一勝っている数で勝負するしかなかろう」
「よしならルギアと戦った時の方法で行こうよ。それなら大丈夫だよ」
「わかった。ん? どうやら、はかいこうせんの反動から立ち直ったようだよ」
ゲイトがそう言うとヘルガーを僕は見た。すると、そこには先ほどまでよりも威嚇してきているヘルガーの姿があった。
「相談は終わった?」
「ああ、終わった。さあ、行くぞ!」
ソルはそう言うとヘルガーにちかづいき、きりさくで攻撃をした。
「ヘルガー! アイアンテール!」
だけど、ソルの攻撃はアイアンテールによって受け止められた。それと、同時にゲイトもヘルガーに近づいていった。そして、ゲイトは走りながらハイドロポンプを発射した。
「くっ。ヘルガー! かげぶんしんよ!」
ヘルガーはかげぶんしんでどれが本物かをわからなくさせた。だけど、それは僕にとっては無意味だ。僕はスピードスターを放って攻撃をした。スピードスターは必ず当たるわざ。いくらかげぶんしんをしようとも回避することはできないんだ。
スピードスターがあたり、よけいなヘルガーが消えるとゲイトはハイドロポンプを。ソルは十まんボルトでヘルガーを攻撃した。
ヘルガーは、こうかばつぐんのハイドロポンプを受けてでんきわざをさらに受けてしまったため、大ダメージを受けて、その場へと倒れこんでしまった。
「ヘルガー! ……戻って」
トレンドはヘルガーを元のボールへと赤い光と共に吸い込んでいき、その場から姿を消した。
「ふぅ、やられちゃったか。結構、この子となら自身あったんだけどなぁ」
「さあ、バトルは終わった。地上に帰りましょう」
僕がそう言うとトレンドはゆっくりとうなずき、救助隊バッジで地上へと戻ったのだった。
救助隊基地に戻ってきた僕らはトレンドにどうしてこのようなことをしたのか聞いた。すると、驚くべきこと知らされた。
「私は遠い遠い島からやってきたの。トレンドアイランドっていう島なんだけど、島のくせに砂漠があるっていう不思議な島。私はそこに住んでいたわ。
あなた達の手紙には数年前からいたようなことを書いたけど、本当は今週来たばっかり。ほとんどこの街を知らないわ。だけど、私の耳にはあなた達のことをたくさん聞いた。だから、私はあなた達に頼んだのよ。
前置きはここまでにしておいて本題だけど、どうして私がこんなことをしたかっていうことよね? その答えは簡単。トレンドアイランドは今、謎の団体に襲われている。正確に言えば裏で何かをしていて、トレンドアイランドの将来が危ういことになっているわ。
そこで私はかれこれ聞いていた救助隊というあなた達にこのことを解決してもらいたいと思ってここに来たの」
僕やゲイトは長い話は得意じゃなかったけど、その話しだけは退屈せず真剣に聞くことができた。
「そこで僕たちがその役割になったということ?」
「ええ。あそこでバトルしたのもあなた達の力を知るため。私に勝ったあなた達なら信頼することができるわ。私はそれほど強くないけど、私より弱い人たちじゃないっていうことはわかったし」
「しかし、一体あれはどういうことなんだ? トレンドさんが指示を出しヘルガーが戦うとは……。私たちの間ではありえないことだ」
「あれは、このモンスターボールにポケモンを入れてバトルする競技。戦わせるポケモンを育てる人をトレーナーというわ。トレンドアイランドでは自ら戦う人より私のように戦うことのほうが自然なの」
「そうだったのか……。初めて聞いたな」
「ところでこれを受けてくれるの?」
「う〜ん……。どうしようか?」
「そうだなぁ。それって結構時間のかかる仕事みたいだからここにいることができないよね。そしたら、たくさん依頼が来ている今、離れるわけにはいかないよ」
「私ができることならいろいろします。その依頼のことでしたら別の優秀な救助隊さんに頼めばいいです。確かFLBとかいうチームが強いみたいなのでそこに頼んでみます」
「フーディンたちも忙しいから引き受けてくれないと思うけどな」
「でしたら別の救助隊さんを探します。報酬もちゃんと出します」
「ねえ、ゲイト。トレンドさんは困っているみたいだし助けてあげようよ」
「でも依頼が……」
「それも大事だけどトレンドさんも助けてあげたい。それにトレーナーとか言う人たちにも会ってみたい。依頼だったら、僕がフーディンたちに頼んでみるしさ」
「う〜ん……。じゃあ、行こうか。トレンドアイランドとやらに」
「うん。ソルも行くでしょ?」
「ああ。なにやら面白そうだ。私も同行させてもらう」
「決まりですね。それでは、明々後日にトレンドアイランドに向かいますので準備をしておいてください。結構、遠い距離ですのでしっかりと準備はしておいてくださいね」
それから四日がたった。僕たちはトレンドアイランドという名も聞いたことのない島に行くこととなった。
トレンドアイランドでは一体なにが僕たちを待っているのだろう……。そんな気持ちを持ちつつ、ポケモン広場を後にしたのだった。
To Be Continued……
あとがき
久しぶりの救助隊小説でした。
この小説は、次期連載小説である「トレンズフェニックス」との関連を描く物語です。まあ、詳しくはお楽しみということで♪
さて、この小説の舞台であるぎんのかいこうですが、このときにはルギアはいなかったということがわかったと思います。「以前来た時」と発言したアラシの言葉で「ルギアがその場から立ち去った」ということか「チーム突風の仲間になった」ということが想像できるでしょうが、その想像はお任せします(ぇ いろいろ考えてみたりしてくださいね。
また、救助隊がある世界とワニノコたちがいる世界がリンクしているということがこれでわかると思いますが、こうなるとアラシがいつの人であるかということがわかるのではないかと思います。彼はもともと人間だったのですからね。
まあ、考えればいろんなことがわかります。ぜひとも考え想像してみてくださいね♪
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