旧人間王を取り逃しけがをしたワニノコ。それから一ヵ月後に再度旧人間王の潜伏先が判明し、その場所に向かうんだった
ワニノコたち対人間戦闘第四部隊は城内の武器庫にあった戦車に乗りウィルガイアを後にしていた
「なあ、いったいどこにいることがわかったんだ?」
ワニノコが戦車を運転していたユンにそうたずねた
「スパイラル海峡の近くだ」
「スパイラル海峡の?」
「そうだ。スパイラル海峡の渦潮が途切れ始めている場所だ。フロット海峡という」
「ふ〜ん。そこに旧人間王達がいるのか」
「そうだ。フロット海峡内にある小さな島、フロット島に潜伏しているという情報が第三部隊が収集した」
「じゃあ、早く行こうぜ。もう少し、スピードを上げてくれよ」
「なにを言う。我が軍ではこの戦車のこのスピードが一番速いんだぞ。これ以上、あがるわけなかろう」
「え? でも、この戦車十キロぐらいしか出てないけど」
「ワニノコ。この時代の技術で十キロは早いほうだと思うぞ」
レオンがそう言ってきた
「そうなのか? じゃあ、しょうがないか」
「おぬしらの時代の戦車はどれくらい早いのだ?」
「オレたちの時代は戦車ではなく車というものになっている。時速は大体この戦車の二倍だ」
「二倍か。結構、早いんだな」
「そんなもんだよ、未来の技術はね」
それから数時間後。あたりが一面暗くなった
戦車にはライトはついていないためまったく見えない。車内はかろうじて火をともしているため明かりがある
「そろそろとめたほうがいいんじゃないか?」
ワニノコがそうユンに提案した
「うむ……。さすがにこれ以上は動かせんか。よし、では今日はここで休もう。少し狭いがお前達はここで休んでくれ」
「わかった」
「拙者は当たりに町がないか見てみる」
カニンはそう言うと戦車を出て空中に上がりあたりを見回した
しかし、そこにはなにもなかった。唯一、薄っすらと見えたのがラーグシティだった。しかし、ここからラーグシティに行くのには相当な時間がかかってしまうため行くことはできなかった
それを確認したカニンは戦車内に戻った
「どうだった?」
ワニノコが戻ってきたカニンに聞いた
「東にラーグシティが見える。だが、相当な時間を費やすことになる。行くことはできない」
「そうか」
「そういえばユン様はいずこに?」
カニンはあたりを見回してからそう聞いてきた
「ユンならテレポートでどこかに向かったよ」
「そうか。では、拙者も少し出てくるとするか」
「どこにだ?」
「どこでもよかろう」
カニンはそう言うと再度戦車内から出た
「なんなんだ? カニンのやつ」
ワニノコはそう思ったが思っても意味がないと思い、寝る準備をした
その準備をしている中でレオンはすでに寝ていた
「レオンは寝るのが早いな……」
ワニノコがそうつぶやくとレオンが言った
「早くて悪かったな。火は消しておけよ」
「まだおきてたのか。火は水で消すぜ」
ワニノコはそう言うと火に一息の水をかけた
そして、寝袋に入り就寝するのであった
次の日
ワニノコはなにかやたらとゆれていたのでそれで目を覚ました
目を覚ますと、そこには、ユン、カニン、レオンの三人がおきていた。ユンは操縦席に座っている
「あれ? どうしたんだ?」
「やっとおきたか。お前がおきるのが遅かったから戦車を動かさせてもらっている」
レオンがおきたワニノコにそう説明した
「今何時だ?」
「今は十一時だ」
「そんなに寝たのか……。まあいいや。俺はもう一度寝るね」
「ワニノコ。もう少しで、フロット海峡に到着する。寝ている暇などない」
「え!? もうつくのか?」
「ああ。だから、おきていろ」
「わかった」
ワニノコはそういい、目をこすりながらしぶしぶ立ち上がった
それから一時間がたったころ。目の前に海が見えてきた
「見えてきたぞ」
ユンがそういった
それから数分でフロット海峡の砂浜までやってきた
「ここがフロット海峡……」
フロット海峡はスパイラル海峡の水よりも清んでいた
そして、そこから先のところに小さな島が見えるのがわかった
その島にはなにやら建物があるような影が島の上にできていた
「あそこに見える島がフロット島だ。いまからあそこに行く」
「でも、どうやってあそこまで行くんだ? ユンとカニンならともかく、オレとワニノコは行く方法が一つしかない」
「ちゃんとお前たちのことも考慮している。少し待っていろ」
ユンはそう言うとテレポートしてこの場から去った。それから、数分すると、目の前の海に一つの木船が現れた
それが現れると同時にユンが戻ってきた
「あれに乗るんだ」
「あれにか? でもあれ……」
その船は自分でこぐタイプのものなのだが、肝心のこぐための道具が木船には乗ってなかった
「そうだ。後はわたしのねんりきであの船を動かす」
「あ、そうなのか。助かった……」
「なにがだ?」
「いや、なんでもない。それより、早く行こうぜ」
「では、早く乗るんだ」
ワニノコとレオンは木船に乗った。そして、ユンも乗り込みねんりきで船を動かした
カニンは自分の力で飛んでいる
「しかし、昔はこんな船しかなかったんだな」
「当たり前だ。オレたちの時代とは違うんだ。まだ、技術力があまりないんだ」
「やっぱり、過去はそんなものか。でも、あのヘリだけは技術あると思うけど」
「ああ、あのヘリという乗り物か」
ワニノコとレオンの会話にカニンが話しを挟んだ
「あのヘリというものは、城にヘリの設計図みたいなものが送られてきたんだ。それを元に作ったらあれができたっていうわけだ」
カニンがそう説明するとユンがカニンを少しにらめつけた。それを見たカニンは静かになった
「城に設計図が……。誰が、送ったんだろう?」
「オーダであることは間違いない。だが、どうしてそれを送ったかがわからない」
「送った理由……」
「まあ、今にわかるだろう。見てみろ。もう少しでフロット島に到着する」
「それもそうか」
そう会話をしているうちに船はフロット島の浜辺に到着した
フロット島には木はあるのだが、草はあまりないところだった。そして、島の中央には城が見える
「ここがフロット島……」
「そうだ。第三部隊の情報によるとあの城の中にいるらしい。それでは、行くぞ」
「はい」
こうして、ワニノコたち第四部隊の隊員たちは城を目指し歩き始めるのだった
第二十二話終了第二十三話に続く・・・
☆あとがき☆
さあ、オーダと旧人間王の潜伏する城に到着しました。これから、どんな戦いが起こるかが見ものです
コメントを送る
この小説に関するコメントがあればどうぞ。